2025年6月3日、UQモバイルは新料金プラン「コミコミプランバリュー」「トクトクプラン2」を導入し、旧プラン「ミニミニプラン」「トクトクプラン」「コミコミプラン+」の新規受付を6月2日に終了しました。
データ容量の増量や新サービスが追加された一方、基本料金の値上げや低容量プランの廃止により、「実質値上げ」「改悪」との声がSNSやメディアで上がっています。この記事では、UQモバイルの新料金プランの値上げポイントを中心に、変更点やユーザーへの影響を詳しく解説します。
UQモバイルの新料金プランの概要
新料金プランは以下の2プランに集約されました。
コミコミプランバリュー:月額3,828円(税込)、35GB+10分かけ放題+Pontaパス(月額548円相当)無料。
トクトクプラン2:月額3,828円(税込)、30GB(5GB以下なら自動割引で2,948円)。
旧プラン(ミニミニプラン、トクトクプラン、コミコミプラン+)は新規受付を終了し、既存ユーザーは継続利用可能ですが、2025年8月以降に既存プランの改定(値上げの可能性)が予定されています。
新プランはデータ容量が増加し、Pontaパスや「au Starlink Direct」(衛星通信サービス、月額550円)が利用可能になるなど付加価値が追加されていますが、料金上昇が多くのユーザーに影響を与えています。
値上げのポイント
旧プランとの比較新料金プランが「実質値上げ」と言われる理由を、旧プランとの比較で具体的に見ていきます。
コミコミプランバリュー vs コミコミプラン+
550円の値上げ旧コミコミプラン+:月額3,278円、33GB(特典で最大38GB)+10分かけ放題。
新コミコミプランバリュー:月額3,828円、35GB+10分かけ放題+Pontaパス無料。値上げ幅:+550円(1GBあたり約99円→約109円、約10円/GBの値上げ)。
変更点:データ容量が2GB増、Pontaパス(月額548円相当)が無料付帯、電話きほんパック(V)(留守番電話など、月額550円相当)が無料。
値上げの背景
Pontaパス(ローソンでのクーポンやポイント還元)や電話きほんパックの無料付帯により、ローソン利用者や留守番電話を多用するユーザーにはメリットがあります。しかし、これらの特典を利用しない場合、550円の値上げは純粋なコスト増となります。1GBあたりの単価も約10円上昇し、コスト効率が悪化したとの指摘も。
トクトクプラン2 vs トクトクプラン
最大600円の値上げ旧トクトクプラン:月額3,465円、15GB(1GB以下なら2,365円)。
新トクトクプラン2:月額3,828円、30GB(5GB以下なら2,948円)。値上げ幅:最大+600円(1GB以下:2,365円→2,948円、+583円)。
変更点:データ容量が15GB→30GBに倍増、5GB以下の自動割引(-880円)適用条件が1GB→5GBに変更、Pontaパス無料付帯。
値上げの背景
データ容量の倍増は、動画視聴やSNSを頻繁に利用するユーザーにとって魅力的です。
しかし、5GB以下の低容量利用時の料金が583円値上げされ、割引条件も厳しくなった(1GB→5GB)ため、低容量ユーザーの負担が増加。
また、割引なしの30GB利用では363円の値上げとなり、1GB単価は低下(231円→127円)するものの、旧プランで十分だったユーザーには割高感が強いです。
ミニミニプランの廃止
低容量ユーザーの選択肢消滅 旧ミニミニプラン:月額2,365円、4GB(割引適用で1,078円)。
新プラン:ミニミニプラン廃止、最低容量はトクトクプラン2(5GB、2,948円)。値上げ幅:+583円(割引なしの場合、4GB→5GBで2,365円→2,948円)。
変更点:低容量プランがなくなり、最低5GBからの契約に。節約モード(最大300kbpsでデータ消費ゼロ)もトクトクプラン2では継続。
値上げの背景
ミニミニプランは、Wi-Fi中心のライトユーザーや高齢者向けに人気でしたが、廃止により低容量ユーザーはトクトクプラン2の5GB(2,948円)を選択せざるを得ません。
割引適用後でも1,628円(自宅セット割適用)と、旧ミニミニプラン(1,078円)より550円高い。
節約モードは継続するものの、データ容量をほとんど使わないユーザーにとっては大幅な値上げです。
既存プランの改定予定(値上げリスク)
KDDIは、2025年8月1日以降、既存プラン(ミニミニプラン、トクトクプラン、コミコミプラン+)の改定を予定しており、auの既存プラン値上げ(110~330円)を踏まえると、UQモバイルも同様に110~330円の値上げが予想されます。
年間で3,960円(1回線)~11,880円(家族3回線)の負担増となり、旧プラン継続ユーザーにも影響が及びます。
割引サービスの拡充と課題新料金プランでは、以下の割引が用意され、値上げ分を軽減する仕組みがあります
自宅セット割:auひかりやauでんき契約で、トクトクプラン2は1,100円割引(旧638円から増額)。コミコミプランバリューは割引対象外。
au PAYカード割:au PAYカード支払いで220円/月割引。
家族セット割:2回線目以降、550円/月割引(最大10回線、コミコミプランバリューは対象外)。
例:トクトクプラン2(30GB)の割引適用後
基本料金3,828円 → 自宅セット割(1,100円)+au PAYカード割(220円)=2,508円。5GB以下なら1,628円。課題:割引条件の厳しさ:自宅セット割にはauひかり(月額約5,610円)やauでんき契約が必要で、トータルコストが増える可能性。
コミコミプランバリューの割引対象外:家族セット割や自宅セット割が適用されないため、3,828円が固定料金となり割高。
低容量ユーザーの負担増:ミニミニプラン廃止により、割引適用後でも旧プランより高額(例:1,078円→1,628円)。
新プランのメリット
データ増量と特典値上げの一方で、以下のメリットが追加されています。
データ容量増量:コミコミプランバリュー(33GB→35GB)、トクトクプラン2(15GB→30GB)と、大容量ユーザーに有利。
Pontaパス無料:月額548円相当のPontaパスが無料(ローソンでのクーポン、ポイント還元率アップ)。
au Starlink Direct:月額550円で衛星通信サービスを利用可能(災害時のSMS送信などに活用)。
サブスクぷらすポイント:2025年6月3日より、NetflixやYouTube Premiumなどのポイント還元率が15%→20%にアップ(2025年夏以降、Google Oneも対象)。
ユーザーへの影響:誰が得で、誰が損?
得するユーザー大容量ユーザー
トクトクプラン2(30GB)やコミコミプランバリュー(35GB)は、旧プラン(15GB/33GB)よりデータが増量。1GB単価は低下(トクトクプラン2:231円→127円)し、動画やゲームを多用するユーザーにメリット。
ローソン利用者:Pontaパス無料(548円相当)により、ローソンでの買い物でクーポンやポイント還元を活用できる。
自宅セット割適用者:auひかりやauでんき契約者は、トクトクプラン2が最安1,628円(5GB以下)で利用可能。
60歳以上ユーザー:24時間かけ放題が1,100円割引(880円/月)で利用可能。
損するユーザー低容量ユーザー
ミニミニプラン(4GB、1,078円)廃止により、トクトクプラン2(5GB、1,628円)で550円の値上げ。Wi-Fi中心のライトユーザーや高齢者に負担増。
割引条件を満たせないユーザー:auひかりや家族回線がない場合、割引が少なく(au PAYカード割220円のみ)、トクトクプラン2は2,728円、コミコミプランバリューは3,828円と割高。
Pontaパス不要ユーザー:ローソン利用が少ない場合、Pontaパスの無料付帯はメリットにならず、値上げ分(550円)が純粋なコスト増。
既存プランユーザー:2025年8月以降の改定で110~330円の値上げが予想され、旧プラン継続でも負担増の可能性。
SNSやメディアの反応
「改悪」「低容量ユーザーの切り捨て」Xやニュースメディアでは、新料金プランに対し以下のような声が上がっています。
実質値上げ
ミニミニプラン廃止や基本料金の550~600円値上げに対し、「低容量ユーザーが狙い撃ち」との批判。
複雑で分かりにくい
割引条件やPontaパスのバンドルが複雑で、実際の料金が分かりにくいとの声。
他社への乗り換え検討
LINEMO(30GB、2,970円)、ahamo(30GB、2,970円)など、シンプルで安価なプランへの移行を考えるユーザーが増加。
UQモバイルユーザーはどうすべき?
新料金プランへの対応策を以下にまとめます
旧プラン継続
ミニミニプランやトクトクプランを6月2日までに契約していれば継続利用可能。ただし、2025年8月の改定で値上げの可能性があるため、公式発表を注視。
料金シミュレーション
UQモバイル公式サイトの「My UQ mobile」で割引適用後の料金を確認。auひかりやauでんき、家族回線の有無をチェック。
他社比較
マイネオ:50GB(2,948円)パケット放題Plus、夜間フリー無料付帯の高コスパ回線。au回線
LINEMO:30GB(2,970円)または3GB(990円)、シンプルで割引条件なし。低容量ユーザーにおすすめ。
ahamo:30GB(2,970円)、データ繰り越しなしだが国際ローミング無料。
まとめ
UQモバイルの新料金プラン「コミコミプランバリュー」「トクトクプラン2」は、データ容量の増量(35GB/30GB)やPontaパス、au Starlink Directなどの特典を追加した一方、基本料金の値上げ(550~600円)やミニミニプラン廃止により、特に低容量ユーザーにとって「実質値上げ」となっています。
割引(自宅セット割、au PAYカード割)をフル活用すれば、トクトクプラン2は1,628円(5GB以下)で利用可能ですが、条件を満たせないユーザーやPontaパス不要のユーザーには割高感が強いです。
既存プランも2025年8月に110~330円の値上げが予想され、旧プラン継続のメリットが薄れる可能性があります。
ユーザーはデータ使用量や割引条件を慎重に確認し、旧プラン継続か、マイネオ、LINEMO、ahamo、ワイモバイル等への乗り換えを検討することが重要です。マイネオだとau回線(Aプラン)も選べるのでエリアも繋がり具合も一緒です。
UQモバイルの通信品質(au 5G/4G LTE)は高い評価を受けていますが、コスト優先なら他社が魅力的な選択肢となる場合も。
参考情報:
本記事は、UQモバイル公式サイト、ケータイ Watch、マイナビニュース、シムラボ、Business Insider Japanなどの情報を基に作成しました。詳細は公式サイトの料金シミュレーションや最新キャンペーン情報をご確認ください。