スマホ回線を提供する各キャリアはそれぞれ独自のスマホ保証サービスを提供しています。
スマホが壊れてしまったときに交換してもらえる、昔からあるサービスですね。
それだけに、最近の新しいスマホ保険などと比較することなく惰性で加入しがちなものですが、今では他にも色々な選択肢があります。
そこで、今回は楽天モバイルが提供する持ち込みスマホあんしん保証の解説と、新しい少額短期保険の中で人気のスマホ保険のスマホケとの比較を行ってみたいと思います。
楽天モバイルの持ち込みスマホあんしん保証とは
持ち込みスマホあんしん保証とは、楽天モバイルが回線契約とセットで提供するキャリア系の端末保証サービスです。
楽天はドコモ・au・ソフトバンクの3キャリアとはかなり遅れて参入を果たした最後発のキャリアですので他社からの乗り換えを意識し、「持ち込みスマホ」つまり他社からの流用スマホに対しても保証サービスを提供しています。
それがこの持ち込みスマホあんしん保証です。
持ち込みスマホあんしん保証のデメリット
いきなりですが、持ち込みスマホあんしん保証は主に料金面で負担が重く、デメリットが目立つサービスです。
以下は具体的なデメリットの一部です。
月額料金が高い
持ち込みスマホあんしん保証の月額料金は機種によって715円〜1,309円となっています。
毎月何もなくとも支払い続ける額としては、正直なところ高いと感じる方が多いのではないでしょうか。
機種変更まで契約し続けることが前提ですので、1年間・2年間契約し続けたときの累積料金を計算してみましょう。
| 月額料金 | 1年間の累積料金 | 2年間の累積料金 |
|---|---|---|
| 715円 | 8,580円 | 17,160円 |
| 1,309円 | 15,708円 | 31,416円 |
こう見るとさらに割高に感じられますね。
最低額が715円なので1円機種を含めた1万円以下のローエンドも全て715円/月となっており、2年もかけ続ければその料金で新品に買い替えられてしまいます。
よってローエンド〜安価なミドルレンジ機種にこの保証をかけるメリットは全くありません。
それでは高額機種ならばメリットはあるかというと、いくら万が一の備えとは言え2年間で3万円以上もかかるというのはやはり高いことに変わりありません。
さらに次項で説明しますが、仮にスマホが全損して保証を利用する機会があった場合さらに自己負担金もかかるため、総負担はさらに大きなものとなります。
自己負担金（免責金額）が高い
持ち込みスマホあんしん保証では実際に同等品と交換するときに、自己負担金が発生します。
もちろん買い替えるよりは安い額なのでお得という建前なのですが、機種によってこの額が異なり、人気機種は軒並み高額に設定されているのです。
楽天モバイル公式サイトには自己負担金6,600円から〜と最低額の6,600円を前面に出してアピールしていますが、6,600円で済む機種は限られます。
具体的な機種ごとの自己負担金は以下のページから検索することができます。
https://network.mobile.rakuten.co.jp/service/replacement-warranty-sim/price-list/
「キーワードから探す」に「iphone」と打ち込むと、iPhoneシリーズの月額利用料と自己負担金が表示されます。
そして月額利用料は機種によってまちまちですが、自己負担金はすべての機種で最高額の12,100円となっているのがわかるでしょう。
これは今となってはiOSのアップデート対象から外れるくらい古いiPhone 6sや7、廉価版であるiPhone SE等でも同様です。
Androidスマホ等色々調べてみるとローエンドスマホを中心に6,600円で済む機種はそこそこあるのですが、何故かiPhoneは古い機種・安い機種含めおしなべて最高額です。
わざわざスマホに保証をかけたいという方はiPhoneユーザーが多いと思いますので、これは大きなデメリットと言わざるを得ないでしょう。
そもそも、最低額の6,600円にしても高い月額料金を支払った上での負担金が痛手であることには違いありません。
申込期間の制限がある
持ち込みスマホあんしん保証はそのサービス名からも分かる通り「持ち込みスマホ」にかける保証ですから、購入直後の端末である必要がありません。
ですがそれとは別に、楽天モバイルの回線開通日から30日以内でなければ加入できないという制限があるのです。
後から契約したいと思っても回線開通後30日を経過していればもはや申し込むことはできません。
契約後に機種変更した場合は登録情報の変更によって対象機種を更新できますが、変更手続き後に30日感の免責期間が発生します。
スマホケと比較
次は新しい少額短期保険の代表であるスマホケとの比較をしてみます。
端末保証の月額料金に相当するのが月々の保険料
スマホケのスマートフォンの保険料は月100円〜400円となっています。
これは機種や購入代金に関わらず一律です。
持ち込みスマホあんしん保証は盗難・紛失の場合保証対象外ですので、スマホケで条件を合わせると月300円ということになるでしょう。
対して持ち込みスマホあんしん保証の月額料金は前述の通り715〜1,309円です。
例えば最近のiPhone無印（11/12/13/14）の場合、持ち込みスマホあんしん保証では月額料金が979円となっていますので、毎月の差額は実に679円にも上ります。
スマホケに盗難オプションを付けてなお579円も安いのですから、この差は圧倒的というほかありません。
自己負担金（免責額）
スマホケの場合、ベースプランの「故障」に該当する場合の自己負担金（免責額）は0円、オプションプランの「破損」「水濡れ」「盗難」に該当する場合は5,000円となっています。
「故障」は主にソフトウェア的なトラブルによる起動不能などを指し、スマホ保険の目的は「破損」「水濡れ」が主だと思いますので、公正を期すならばスマホケの自己負担金は通常5,000円ということになります。
持ち込みスマホあんしん保証の自己負担金は6,600〜12,100円ですが、こちらも前述の通りiPhoneシリーズは一律12,100円となっています。
自己負担金でも大きな差が出るため、保証を利用することを前提としたランニングコストの差は縮まるどころかより大きくなります。
保険金額（補償額）
スマホケには1契約ごとの保険金額が最大10万円となっています。
スマホの保険金額としては通常十分な額と考えられますが、10万円を超える高額端末を全損してしまった場合や、5万円以上の機種を契約期間中に複数回全損させた場合などは全額補填できない場合があります。
持ち込みスマホあんしん保証は基本的に保険金額の制限などはありません。ただし交換サービスの利用は年間2回までとなっています。
また、持ち込みスマホあんしん保証の交換サービスではリファービッシュ品（返品や初期不良品などの整備品）が送られてくることがあります。
よって持ち込みスマホあんしん保証のほうが累積保険金額の制限がなくお得だとも一概には言えません。
申込期間の制限
スマホケは保険申込にあたって期間制限などはなく、購入直後のスマホでなくとも問題なく加入が可能です。
それどころか公式サイトで中古品やフリマでの購入品でもOKと明記してありますので、いつでも保険をかけたくなったときに申し込めます。
持ち込みスマホあんしん保証も対象端末が購入直後である必要はないのですが、楽天モバイルを契約して回線開通から30日以内に申し込まなければなりません。
このあたり、回線キャリアの補償サービス特有の不自由さと言えます。
比較表
以上を表にまとめます。
| 月額料金 | 自己負担金 | 保険金額 | 申込期間 | |
|---|---|---|---|---|
| スマホケ | 100〜400円 （オプションによる） | 0円（故障） 5,000円（破損・水濡れ・盗難） | 1契約最大10万円 | 制限なし |
| 持ち込みスマホ あんしん保証 | 715〜1,309円 （機種による） | 6,600〜12,100円 （機種による） | 制限なし （交換は年2回まで） | 楽天モバイル回線開通日から30日以内 |
スマホケの方が圧倒的にお得で自由！
以上のように、ほぼ全面的にスマホケの方がお得という結果になりました。
スマホケは保険会社が提供する専門の保険サービスなので、モバイル回線のオプションサービスに過ぎない持ち込みスマホあんしん保証より優れているのは当然といえば当然でしょう。
そもそも端末の保証とモバイル回線事業に直接的なつながりはないため、よほどキャリア保証がお得でない限りは独立したスマホ保険を選んだほうがいいのです。
端末は使い続けるのに回線を乗り換えただけで保険が解約されたり乗り換えを強いられたりするのは不便ですよね。
不必要に回線に縛られるのは好ましくありません。
ましてや、スマホケの方が保険商品としても圧倒的にお得なのですから、わざわざ回線縛りのある持ち込みスマホあんしん保証を選ぶメリットはありません。
これからスマホの保証について考えるならば、モバイル回線とは独立したガジェット専門の新しい保険・スマホケをご利用ください。
スマホ保険の「スマホケ」詳細は
スマホケの詳細は必ず下記の公式サイトより確認ください。
このページは、ワランティ少額短期保険会社の「スマホケ」の利用方法を説明したものです。
あくまでも参考情報としてご利用ください。
商品の詳細につきましては、必ず下記バナーより重要事項説明書や約款でご確認ください。
TR-202306.1
