2023.05 3キャリアのサブブランドとマイネオ比較①

格安SIMの広まりとともにスマホ料金を見直す方が増えていますが、その乗り換え元である3大キャリアも対抗策としてサブブランド回線を打ち出して久しく、他社格安SIMとの競争が激化しています。
当サイトでも2年前にサブブランド回線が出揃ったところで以下の記事を書きました。

そして今、サブブランド回線もマイネオ回線も改善改良があり少し情報が古くなっていますので、あらためて2023年5月版としてサブブランドとマイネオの比較をしてみましょう。

今回は、基本プランのパケット量・月額料金に焦点を当てて、コスパ面から比較を行います。

①ドコモ系 ahamo
②au系 UQ mobile・povo
③ソフトバンク系ワイモバイル・LINEMO
コスパではマイネオが圧勝！
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①ドコモ系 ahamo

ドコモはauやソフトバンクと異なり、サブブランドをahamo一本に絞って展開しています。
プランも非常にシンプルで、基本プランは2,980円/20GBのワンプラン・大盛りオプションで安く100GBまで追加可能と、実質2プラン展開となっています。

	マイピタ 20GB	ahamo	ahamo大盛り
パケット量	20GB	20GB	100GB
月額料金	2,178円	2,970円	4,950円
低速・節約モード時速度	1.5Mbps（パケット放題）	1Mbps	1Mbps

ahamo基本プランは20GBなので、マイピタ 20GBと真っ向から対抗します。
両プランともパケット量は同じながら月額料金が792円も違うため、この差額を正当化するだけの回線品質上の優位点をahamoには求めたいところです。

回線品質についてですが、高速通信時は電波環境が非常に良い状況下では自社回線をフルに使えるahamoに軍配が上がります。
特に5Gエリアのど真ん中などであれば、トップスピードでマイネオには逆立ちしても追いつけないような速度が出るでしょう。
ですが、4Gエリアであればそれほど差は出ず、マイネオもほとんどの時間帯で十分な速度が出るため、多くの方にとってはマイネオでも不満は出ないと思われます。

低速通信時はスペック上でも1Mbps対1.5Mbpsと1.5倍の差がありますが、実測や実使用感ではスペック以上の差があります。
マイネオは基本的に1.5Mbps上限いっぱいまで速度が出るのに比べ、ahamoは常に900kbps前後しか出ず、このため使用感もマイネオの方が明らかに快適となっています。

よって20GB同士の比較では、マイネオの方が安いにもかかわらず多くの方にとって適した選択肢だと言えるでしょう。

ahamo大盛りは100GBという超大容量によって、テザリングや大容量ゲーム・動画などを含むあらゆる用途にも対応したプランです。
モバイル回線としては月額料金は高額ですが、光回線などの固定回線の代替にも使えると考えればコスパは悪くありません。
マイネオには直接対応するプランはありませんが、複数回線を契約し「ゆずるね。」特典のパケ増しを活用した裏技的な運用方法では、ahamo大盛りをも超えるコスパを実現できます。
詳しくは以下の記事をご覧ください。

②au系 UQ mobile・povo

auはサブブランドとしてUQ mobileとpovoを二本立てで展開しています。
3プランでスタンダードなシステムのUQ mobileと独自のトッピングシステムで最も個性的なpovoと、サブブランド間で差別化がなされています。

povoは基本無料のトッピングシステムで特殊なので、まずはUQ mobileと比較してみます。

	マイピタ 5GB / 10GB / 20GB	UQ ミニミニプラン /トクトクプラン /コミコミプラン
パケット量	5GB / 10GB / 20GB	4GB / 15GB / 20GB
月額料金	1,518円 / 1,958円 / 2,178円	2,365円 / 3,465円 / 3,278円
低速・節約モード時速度	200kbps / 1.5Mbps / 1.5Mbps（パケット放題）	300kbps / 1Mbps / 1Mbps

UQ mobileは4GB / 15GB / 20GBの3プラン構成で、マイネオのプランで対応するのはマイピタの5GB / 10GB / 20GBです。
UQ mobileはキャリアのサブブランドだけに高速通信時の回線速度には優位性がありますが、それ以外のギガ単価や低速通信速度ではおおむねマイネオに分があります。
特にマイピタの10GB / 20GBはパケット放題が無料で節約モードでも1.5Mbpsで通信できるため、数字上のギガ単価よりもさらにコスパと使い勝手は優秀です。
UQモバイルの料金は2023.6.1から改訂されて割引体系が複雑なものとなりました。
ミニミニプランでは最大割引で1,078円、トクトクプランでは最大割引で2,178円となります。（コミコミプランに割引は有りません。）
事前に調べないとさらに高くつくので注意が必要になってしまいました。

ちなみにpovoのデータトッピングですが、マイピタと比較できそうなものとして3GB/30日 990円や20GB/30日 2,700円などがあります。
システムが根本的に異なるため直接比較はできませんが、毎月データトッピングを買うものと考えるとマイネオに比べかなり割高と言わざるを得ないでしょう。
また低速モード時の速度は128kbpsとかなり遅い上に実測では100kbpsも出ないため、トッピングを購入せずにデータ通信目的で使うのは現実的ではありません。

③ソフトバンク系ワイモバイル・LINEMO

最後に、ソフトバンク系からワイモバイルとLINEMOです。
下で説明しますが、ワイモバイルはUQ mobileと共通点が非常に多く、プランと容量がほとんど同じ構成となっています。
したがって、UQ mobileとワイモバイルは単純にau回線がいいかソフトバンク回線がいいかで選ぶことになるでしょう。
LINEMOはサブブランド回線の中では、特殊なpovoを除いて最もリーズナブルなプランを持つ、競争力の高いサービスを提供しています。

	マイピタ 5GB / 10GB / 20GB	ワイモバイルシンプルS / M / L	LINEMO ミニプラン / スマホプラン
パケット量	5GB / 10GB / 20GB	3GB / 15GB / 25GB	3GB / 20GB
月額料金	1,518円 / 1,958円 / 2,178円	2,178円 / 3,278円 / 4,158円	990円 / 2,728円
低速・節約モード時速度	200kbps / 1.5Mbps / 1.5Mbps（パケット放題）	300kbps / 1Mbps / 1Mbps	300kbps / 1Mbps

ワイモバイルはほぼUQ mobileと同等のサービス展開となっており、料金以外は示し合わせたように同じです。
料金も値引きやシステムがわかりにくいところは同様ですが、普通に1回線契約で使おうとすると格安SIMとしては割高でありあまりおすすめはできません。

LINEMOは小容量プランが月額1,000円を切っており、変則的なpovo・楽天を除いて唯一の1,000円切り回線です。
容量と料金のバランスが良く料金体系もシンプルで、もっとも一般的な格安SIMに近いサブブランド回線と言えるでしょう。
ライトユーザーにも悪くないように見えますが、節約モードや繰り越しなどがなく機能面で利便性にかけるきらいがあります。
比較対象であるマイネオはこれら便利系の回線機能が満載であるため、比較すると特にLINEMOの意外な使いづらさが目立ってしまうかもしれません。
この点は次の記事で詳しく掘り下げます。

コスパではマイネオが圧勝！

サブブランドとマイネオの基本プランについて、容量あたりの料金で見るとほとんどのレンジでマイネオが圧倒的にお得な内容になっていることがわかりました。
特にサブブランド回線は小容量・格安プランが提供されていないこともあり、格安維持費を求める方にとってサブブランドに選択肢はありません。
多くのライトユーザーにとってもマイネオが最もお得な選択肢となるでしょう。

そして、マイネオはただ安いだけではありません。
利便性の差がさらにマイネオを使いやすくしています。例えばマイネオユーザーからすると高速通信と低速通信をアプリのボタン1つで切り替えてパケットを節約するという事を当たり前にやってますが、こう言った機能が提供されていなかったりします。

次回は料金・容量以外の回線の機能について比較していきますので、ぜひそちらもご覧ください。